(株)大生機械はオイルショック後の不景気に見舞われていた1975年4月に、創業社長であった「鈴木」を中心にして数人の機械開発技術者によって創立されました。他人の技術を絶対に真似することなく、自分たちの独創の技術で生きてゆくこと、即ち「技術立社」を社是に出発しました。又以前にそれら創業のメンバーが勤務していた会社(大手の電気製品メーカーのグループ会社の一つ)では食品業界向けに独創的な包装機を開発し、食品包装分野では多くの実績を残していました。
しかし一旦その会社を辞め、新会社を創立した後は、それまで一緒に働いてきた仲間、そしてその会社そのものとも競合するようなことは避け、それまで手がけていた機械、そしてその販路であった業界とは一切決別し、全く新しい業界向けの新しい機械の開発からのスタートとなりました。
正に創業のスタート時は営業する商品も顧客も無い全くの「ゼロ」からの出発でした。
そして最初に挑戦したのが『もやし』の高速自動計量包装機でした。(上記写真)当時のもやし生産現場は殆ど機械化されておらず、一番大変な包装作業も人手によっての夜間作業で、その機械化が強く望まれていました。
休日を返上し、夜遅くまでの約6ヵ月に亘る開発期間を経て、世界で初めての全く独創的な高速自動計量包装機が誕生しました。
爾来、もやし生産工場のさまざまな自動化、機械化の為の機械装置を開発してきました。今ではもやし生産の殆どの工程が機械化されており他の大手食品工場と変わらない自動化された衛生的な近代工場でもやしは日夜生産されています。
又もやしは先駆的な工場生産野菜として、将来に亘ってのグローバルな展開が想定されていたので、創業間もない頃から直接自分たちが世界各地に出向き、世界の萌やし業界の人々と交流してきた結果、現在までにアジアは勿論のこと欧米にも広くユーザー様が誕生してきています。
包装工程の一つとして必要とされた、当社独自のテープ結束機やサーマル印字装置の開発にも早い時期から取り組み、わが国は勿論のこと、欧米の国々の数多くの特許権も取得し、市場で高い評価をいただいてきました。
当社創立後も以前勤務していた会社とは交流が続いていましたが、そんな友好関係の中で、その会社の依頼により1988年には食パンの全自動スライス包装ライン、そして1993年には豆腐用自動包装機の業務を引き継ぎ、当社独自の技術を投入しその分野では日本のトップメーカーとして日本国内はもとより海外のユーザー様にも採用いただいてきました。
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「技術立社」を企業存続の基本コンセプトとして、社会に必要とされる新しいアイデアや技術を創造し、世界に向けて発信して行くことが、創業以来変わらぬ私たちの目的であります。永くお世話になってきました「もやし」、「豆腐」、そして「食パン」等の食品のルーツは外国であります。しかしその始まりは外国であったとしても、現在、日本で生産され、消費されているそれら商品は、世界的に観て一番進化した商品として流通して居りこれからもそう有り続けるのではないかと思います。
日本という永い歴史を持つ独自の文化環境の中で、世界でも一番といってよいほどの厳しく永続的競争(品質的、価格的)を経て多くの生産業者の方々がより厳しい消費者のニーズに応えて努力されてこられた結果、今日ではそれら食品は「美味しさ」、「美しさ」、「安心、安全」、「清潔性」、「健康志向」、「利便性」等を伴って世界で一番評価が高いブランドになってきているように思います。今ではありふれた食品である「もやし」「豆腐」「食パン」であっても、日本独自の感性で熟成されてきた「日本独自の食文化」そのもののように思えます。此れは昔外国からわが国にもたらされ、現在流通している他の商品や芸術文化と同じです
私たち「大生」は、国内的にはこれからも進化してゆくであろうこれ等食品の付加価値創造や今後も必要とされる生産現場の技術革新と新技術開発のご要望に確りと応えて生きたいと思います。一方海外向けには、これ等のすばらしい日本の食文化となっている「もやし」、「豆腐」などの商品そのもの、そして生産のために必要とされる機械設備を世界各地に発信し、それらのすばらしい食品生産を通して、人々の健康作りに大いに貢献していきたいと考えます。
30有余年に亘って上記の日配食品(毎日生産、毎日配送)の生産現場のいろいろな機械開発から自動化、合理化のための生産ラインの構築、そして24時間、365日稼動の生産現場のメンテナンス対応等の経験を踏まえ、これからも本当に存在意義の有る機械メーカーとして、いろいろな生産現場のご要望に応えて行きたい、と考えています
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例えば、日本でおなじみの『もやし』は自動化された工場生産野菜(屋菜?)の先駆として、現在では、衛生的に管理された環境の中で一年365日、無農薬で毎日安定的に生産される、本当に安全なすばらしい野菜となっています。その生産は、栽培前の種子殺菌から、コンピューター制御による栽培育成、そして最終工程の洗浄、包装まで全ての生産工程が殆ど自動化され、高品質な製品を安定生産することが出来るシステムで行われております。
人々の健康作りに欠かせない野菜の一つとしての「もやし」、気候条件に関係無しに安定して世界のどんな所でも生産できる安全な工場生産野菜「もやし」、
技術集団として私たち「大生」は、これからの宇宙時代にもその大きな可能性を秘めている「もやし」の総合的生産システムをこれからも世界中に発信し、人々の健康作りに貢献してゆきます。
又、最近欧米でも関心をもたれてきている、「豆腐」も健康上の機能性を持っている大豆関連食品として今後、益々グローバルな食材として成長を続けてゆくでしょう。中国で生まれた豆腐も、わが国で進化し、日本式豆腐として、もやしと同じように世界のブランドになってきました。
豆腐の本場中国で、中国の人による初めての日本式豆腐生産のための大規模工場が2008年に操業され、当社の最新機械もご採用いただきました。
これからも、“世界の人々の健康作り”に大きく寄与してゆくいいろいろな食品の生産のため、今まで蓄積してきた技術を世界に発信すると共に、これからの生産現場に求められる、自然環境により一層配慮した生産方式のための新技術の開発や新しい付加価値創造にも積極的に取り組んで行きます。
私たち「大生」グループは、これからも存在意義を持ち、ユーザーの皆様に真に役立つ技術開発とより充実したサービスを提供する技術集団としてあり続けたいと思っています。 |